健康商材の品質が低下していく超意外な理由(後編)

前編は大半の人が想像されるであろう理由を深堀して書きましたが、

後編は本当に「えっ!?」な理由についてです。



これを聞いたときには僕も驚いたのですが、じつはじつは・・・・・・

原材料の品質が年々向上していく

ことが、製品品質が低下していく理由になるんだとか。





いや いや いや。

原材料の品質が上がるんだから製品品質もあがるでしょ!!

と普通はこう考えますよね。




ところが原材料の品質が上がると、製品を製造する上で2つの大きな問題が発生するそうです。

まず一つは、

原材料原価が上がる

というもの。



これは前編で説明した原材料原価の上がる理由とは少し異なります。

前編の理由というのは、

世の中全体の物価が上がるからそれに合わせて原材料原価も上がる

というものですが、



こちらの理由をざっくり言うと

加工技術の向上に伴い、例えば製造マシンを新しくするとか、製造工程が増やされることによる人件費や設備使用料などの増加などによって価格が高騰してしまう

というものです。




そうなるとこれまた前編で説明したように、製品の販売価格が上がると消費者が他社製品に乗り替えしてしまう可能性が高いですから、販売メーカーとしては品質が上がることを喜ぶより「販売価格をどうやって値上げしないようにするか」こちらに意識と労力をつぎ込もうします。

その結果行われるのが、

他のもう少し安いグレードのものに切り替えよう

とか、

似たような効果や感触を得られる別の成分に切り替えよう

と、こうなってしまうようです。

まあそりゃそうなりますよね。




特に大きな企業ほど抱えている人員が多いし、維持しなきゃいけない設備なんかもあるわけで、そうなると売り上げを落とす訳にはいかないですから。

だけどその代わり、使い心地や品質については維持ができなくなるわけですから、敏感なユーザーさんにはそれがばれてしまうという事なんですね。





そしてもう一つの理由。

こちらが更にやっかいというか物凄いジレンマなところで、

これ簡潔に言うと

「エキス抽出技術の向上」に大きな理由が隠れています




これまた

「えっ。エキス抽出技術が向上すれば製品品質が上がるんじゃない?」

と普通は短絡的に考えてしまうのですが、これが販売メーカーを大きく悩ませてしまう要因にもなってしまいます。




というのもエキス抽出技術が上がるという事は、

以前よりも少ない量の配合で製品製造が行われるようになる

という事でもあります。




それが製品製造にどのような影響を与えるのか具体的なお話をすると、僕が取り扱い・お勧めしているサプリメントのマルチビタミン&ミネラルで実際にあったことですが、

このマルチビタミン&ミネラルは、二年ほど前に「オレウロペイン」という成分が新たに追加され、バージョンアップが行われました。

この成分を追加した理由は「菌やウィルスに対する感染予防効果が高く、信頼性においても非常に高いことが証明されているから」というもので、それで何とかこのサプリに追加で入れたいなあとなったそうです。

なぜならビタミンやミネラルには体力増強や感染症予防に役立つ働きがあることが分っていますし、すでに抗菌効果の高いプロポリスも同製品には配合されていたため、そこにまた違った角度から感染症予防効果を期待できるオレウロペインを入れることができれば、相乗効果でさらに感染予防効果が期待できる製品になる可能性が出てきますし、成分バランスもより整うからです。

ところが一つ問題があって、当初採用を検討していたオレウロペインはアメリカ企業(当時最もエキス抽出技術が高い会社)の物だったそうなのですが、そのメーカーのオレウロペインエキスの抽出技術が「たしか10%くらい」だったため、そのメーカーのエキスを使用する場合「容量オーバー」で製品に出来なかったそうです。

それはマルチビタミン&ミネラルが粒タイプであり、一粒当たりの大きさの上限が決まっていたために起こった問題だったそうです。

ところが幸いなことに、どうやってオレウロペインを配合するか検討している間に、日本国内の某大手製薬メーカー関連の会社が、従来の3倍(約30%)ものエキス抽出技術を確立。

そのお陰で使用するエキスの量が当初予定した量の3分の1で済むようになり、それによって容量オーバーの問題も自然と解決。

無事製品化にこぎつけた

という話しがあります。






これはエキス抽出技術が上がったことによるメリットの例をお話させてもらったわけですが、考えて頂きたいのは反対に

すでに完成された製品に使用されている原材料のエキス抽出技術が上がり、従来よりもはるかに少ない量で製品を作り上げることができるとしたらどうでしょうか?

ということなんです。





これ例えばですが、化粧品なんかの場合を考えてみると、容器に対して明らかに製品の充填率が少なくなってしまうなんてことになってしまいますよね。

「この製品」

「前は200g張ってたのにいつの間にか190gに減ってる」

とか、そんなことになりかねないわけです。

より少ない原材料で作れるようになるんだから。




で、このこと自体はちゃんと事情が分かっていればそんなに悪いことではないんだろうけど、でも印象は悪くなりますよね。

容器の大きさに対し隙間部分が増えるわけですから。



それって殆どの人が不満を持つようになるでしょうし、だからと言ってその容量にあわせた容器を作り直すなんてこともコスト面で考えれば全くもって現実的な方法ではないですし。

また化粧水のように「たっぷりつけることに意味がある」ようなものの場合、いくら品質が上がっても製品自体の容量が減ることで結果的に有効性が下がってしまう製品だって中にはあるわけで、エキス抽出技術が上がったからといっても、じつは良いことばかりではないんです。





だからです。





より少ない原材料で製品が作れてしまえるようになるからこそ、販売メーカーや製造メーカーはどうやって以前と同じ量で製品を作るかという、消費者の思いもよらない問題の対応に迫られるようになるわけです。




そしてその結果、行われるであろう主な対応というのが

増量剤を入れてかさ増しする

とか

原材料の調達先を変える

とか、そういうことなんじゃないの?

ってことなんです。




でもそんなことをしたらどうなるか。

原材料の調達先が変わればいくら同じ成分であっても当然使用感は変わるでしょう。

●もちろん品質も下がっている可能性の方が高いでしょう。





また増量剤でごまかすという方法についても、増量剤自体に何かしらの有効性でもあればまだしも、たいていは余分なコストをかけられないわけですから、

「むしろ何かしらマイナス面を含んだものが使われてる可能性の方が高いだろう」

そう考えるのが普通じゃないでしょうかね。




原材料の品質が上がるという事は、そうした解決しないといけない問題やリスクがたくさん付随してくるという事なんです。







なので別に販売メーカーや製造メーカーに悪気があるとか努力が足らなくて品質が落ちるのではなく、頑張っていても品質や使用感を維持するのが難しい理由がたくさんあるということなんです。

違った見方をすると、品質を落としたり上げたりする方がじつは遥かに簡単で、品質を維持し続けることの方が圧倒的に難しいということでもありますね。



この辺りが僕ら一般の素人には分りにくいところで、企業さんとしても上手く伝えられないもどかしい部分があるのだと思いますよ。





ただ僕が取り扱いしている製品に関しては、基本的にどれも価格と品質を一定に保つことを一番重要に考えて努力されていますし、増量剤の使用も一切行われません。

必ず安全かつ有効性のある成分しか使われないというのが大きなこだわりの一つにもなっています。



それにかりにどうしても価格が維持できない時は、

品質を落とすより素直に愛用者の方にお願いして価格変更をさせて頂きます

とも仰られています。




僕的には価格を維持して品質を下げられるより、価格を上げてでも品質を維持いただく方が断然支持できますし信用も出来ますので、この考え方に大賛成なんです。

そして幸いなことに消費税アップの時以外は今のところ価格改定もされていません。

これだけ物価が上がっている現段階でもまだ値上げはされていませんので、そこは販売店としても一消費者としても助かっているところです。

まあいつまで価格維持ができるかはわかりませんが、何とかこのまま改定なくいってくれれば有難いのですが・・・・・。



ですがもし改定が行われるようであれば、ご購入いただいている皆さんにはご注文を頂く際に都度ご案内させて頂いくつもりです。

その時は申し訳ありませんがぜひ事情を察して頂いて、ご了承頂けたらと思います。




最後は表題とは少し違う話になり、お願いまで入ってしまいましたが、何卒よろしくお願いします。



「消費者の見抜く力」を高める事ができれば、うわべの情報に流される人が少なくなり、それが健康業界全体を健全化させ、より良い情報・より良い製品の普及へと繋がっていくと思います。
その為にも、一般消費者からはなかなか見えにくい健康業界の裏側の部分について、業界内部におられる方から聞いた話や、私個人の推測などを交えてご紹介し、賢い消費者作りに貢献していきたいと思います。

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