昨日アップしたブログウィルスの世界とそのサイズに驚愕!!に書きましたが、
「ナノ」とは
100万分の1ミリという究極に小さなサイズを表す単位
の事。
肉眼では見ることのできないウィルスの世界なのですが、実はこのナノの世界の医療マシン研究が数十年前からずーっと行われていて、すでに名古屋大学ではその試作品が完成しているのだとか。
ナノマシンは、非常に小さなサイズであるために
「体の至る所に入り込める(例えば脳にも侵入可)」
という事と、
「ある程度コントロールできる」
という事が特徴のようです。
ですから今想定されている医療への活用法としては、
抗がん剤を保持したナノマシンを体内に注入し、がん細胞だけを狙ってピンポイントで運搬させて、がんのみを破壊させる。それによって正常細胞へのダメージは極限にまで減らせるのではないか!?
というようなことが考えられているそうです。
まあこれだけ聞くと一見
夢のような治療法
で「非の打ち所の無い方法」のように感じられがちなのですが、実際のところは全然そんなことはなくて問題は山積みで、まず
●がんをやっつけることはできても、がんが生み出される原因を解決しているわけではない
という事。
よく言う
「根本解決にはなってない」
ということです。
いくら身体にかかる負担が少なくなるとは言え、がんが発生する原因が解決できていなければ結局のところイタチごっこになりますし、年齢を重ねるほどにがんが発生し、増殖していく確率は高くなるわけですから、いずれナノマシン療法でも追いつかなくなっていく事は安易に予想できます。
まあ今の抗がん剤だけの治療よりははるかに安全だから、一時的に健康状態を回復させるための限定的な療法としては優秀な方法かもしれませんが。
それともう一つの大きな問題がこちら。
●ナノマシンが暴走する可能性
ナノマシンが上手くコントロールし続けられるならいいのですが、コントロールが不可になり、更には暴走する可能性があるそうです。
ナノマシンが暴走すると
人間の体を体内から食い破ってしまい、更には空気中にナノマシンが拡散し、それがまた他の人の体内や自然界のあらゆるものを破壊し続けてしまう
というとてつもなくヤバい状態になるそうです。
しかも医療に応用するときにはナノマシンに自己増殖機能を持たせることを前提にしているそうなので、仮に暴走したナノマシンがさらに自己増殖し続ければ、地球上はあっという間に暴走したナノマシンだらけになり、
地球全体が下手すれば一日足らずですべてナノマシンに破壊されつくしてしまう
そうです。
これはかなりヤバ過ぎですよね。
この可能性がもし本当にあるとすれば、さすがにちょっと問題が大きすぎて、実用化を目指してもいいものかどうかかなりの疑問を感じますし、だからこそ慎重に研究されているみたいです。
ナノマシンは大変便利な技術だし、大きな可能性を持った治療法になるかもしれませんが、やはり良いことばかりではないんですよね。
それはナノマシンに限ったことではなく、これからも新しく出てくるさまざまな技術や治療法も同じことが言えるのだと思います。
リスクはなくてメリットだけ
みたいな、そんな都合の良いことはこの世の中にはないという見本のような気がします。
とはいえ人間の科学力や技術力がここまで進んでいるとは驚きですし、「きっとまだまだ知らない凄い技術がいまもどこかで研究・開発されてるんだろうなぁ」と思うと、自分の想像をはるかに超えた世界が世の中にはあることを多い知らされます。
こうした新しい技術によって、今後この世界がどのような世の中になっていくのかそれこそ想像もつきませんね。