かつてはこんな危険な薬品が当たり前のように使われ排水されてたみたいです

この薬品。

名前をトリクロロエタンと言いますが、何に使われるものかわかるでしょうか?




実はこれ、ドライクリーニングに使用されていた薬液になります。

クリーニングに出したスーツやコートなどはこの薬液を使って洗われていました。




この薬液には大きな特徴が2つあり、

■一つは油汚れは劇的に落とすけど、水汚れは微塵も取ることができません
■そしてもう一つが、水洗いと違って衣類をパリっと仕上げることができます

ですからドライクリーニングにはオプションで「水洗い」というものが設定されていますし、仕上がりも型崩れはもちろん小さなシワすらない状態に整えることができるというわけです。




そしてこの薬品には危険マークが三つも付いていて、購入や取り扱いについては「危険物取扱の資格」が必要となります。

ですからネットなどでも販売はされていませんし、ドライクリーニングへの使用も規制がかかり禁止されたようです。



現在はドライクリーニングに使用されている溶剤について詳しいことは知りませんが、パークロロエチレン、フッ素系溶剤、石油系溶剤と三種類があるそうです。

そしてドライという名前はそのままであることからも分かることですが、やはり油汚れを取る力は高い反面、水汚れを取る力はありません。



ですからドライクリーニングに出す場合はパリっと仕上がるし油汚れはしっかり落とせるけど、水汚れは全く取れていないであろうことを知っておくと良いと思います。

たまたまドライ溶剤の写真が手に入ったので書いてみました。