洗濯洗剤ランドリーの「思いもよらなかったデメリット」について

以前、

「娘の体操服をランドリーで洗ってたらだんだん黄色くなってきちゃって」

「これってランドリーに汚れを落とす力がないってことかな?」

「それとも娘の汗が汚いとか・・・・(ToT)/~~~」

という問い合わせをいただいたことがあります。



いやいや。

確かに娘さんの汗が落ちにくくて体操服が黄色く変色してしまっているなら、ご本人はもちろんお母さんもショックですよね。




周りの友達からも

「あの子の体操服なんか黄色い」

って思われるでしょうし、めっちゃ気にされる気持ちはよく分かります。



だけど黄色く変色してしまう原因を僕もちゃんと突き止めて説明もしなきゃいけないし、どうすれば良いかもお伝えしないといけないので、

襟元や袖の部分だけが黄色くなっているのか?

それとも体操服全体が黄色くなっているのか?

という質問をさせていただいたところ、お返事は後者の体操服全体が黄色くなっているというものでした。



ということは。

これ原因は娘さんの汗でもランドリーの洗浄力でもなく、

「体操服に塗られていた蛍光増白剤の剥離」

にあるってことになるんです( ̄▽ ̄)



これはどいうことかというと、

そもそも蛍光増白剤というのは衣類を白く塗りたくって輝く白さを演出するペンキのようなものなのですが、今回のような体操服の場合、

もともとの繊維の色が黄ばんだ色で、それを白く見せるために蛍光増白剤を使っていた

って話になるわけです。




じつは本当は真っ白じゃないのに、蛍光増白剤で白く見せている衣類って結構あったりするんです。

白いタオルなんかは蛍光増白剤で白く見せているものも結構あると思いますよ。




そしてその体操服を洗う洗剤を蛍光増白剤入りの物にしておけば、常に上から蛍光増白剤が塗り続けられ、いつまでも白さを演出することが出来たはずなのですが、



蛍光増白剤は以前の記事にも書いたように、

●環境ホルモン
●アレルギー
●発がん性

の疑いが指摘されていて、





じっさい

・医療用ガーゼ
・マスク
・おむつ
・生理用品
・食器
・紙コップ
・台所用ふきん
他・・・・・・

に使用が禁止されている化学物質ですから、安全性を最優先して作られたランドリーには当然この蛍光増白剤が使われていませんでした。





だけどそんなランドリーで体操服を洗い続ければどうなるか。

そりゃとうぜん蛍光増白剤が少しずつ剝がれていって、繊維本来の色があらわれるようになってきます。




そして幸か不幸か、蛍光増白剤は一度付着するとなかなか落ちにくい非常にしつこい化学物質で、

毎日洗い続けたとしても、完全に落としきるまでに半年~1年くらいかかってしまう

ことから、最初は気にならなかったものが、時間とともに

「あれ」

「なんか色が・・・・・」

となってきて、その内明らかに他のお友達の体操服の色と違いが分かるようになってしまったと、まあこういうことだったわけです。




たった一回の洗濯で明らかに色が変わってしまってたら衣類に問題があったことが分かりますが、これだけ時間がかかってしまうとね。

そりゃこんな知識がないとこのケースに関しては原因なんて分かるはずもありません。




少なくとも娘さんの汗が原因だったわけではないことだけでも、かなりホッとされたことだとは思いますが、でも物事ってなかなか全てがうまくはいかないものですね。

安全性を優先した成分配合を行った結果、こんな思いもよらない健康以外の部分での問題が起こるわけですから。




年頃の娘さんのようでしたから、清潔感あるきれいな体操服でないと恥ずかしかったでしょうし、まさか無理やり黄色くなった体操服を着せ続けるのも可哀そうですから、なんとか良い解決策があればよかったのですが、

結論としては

新しい体操服を買い直すか、

割り切って蛍光増白剤入りの洗剤で洗うようにするか

くらいしか方法はなくて、そのどちらを選択されたかまでは聞いていないのですが、まあ僕自身もなんかすっきりしないご案内に終わってしまいました。



品質や安全性に拘ってさえいれば、それだけであらゆる問題が解決できるように思いこんでいましたが、全然そんなことありませんね。

「だからこそ起りうる問題」もあるわけで、

うちの製品がどこよりも優れてるんや~

なんて思い込みや過信は良くないなあと思った出来事でした。




この問題ばかりはどうしようもなかったですzzzzz。





まあ色々書きましたが、兎にも角にもランドリーを使っていただく際は、蛍光増白剤の剥離によって衣類の白さが失われてしまうこともあるので、その点につきましてはご注意とご理解をいただけますと幸いです。

ゴメンナサイ<m(__)m>