人によって「罹りやすい病気」「起こりやすい不具合」がぜんぜん違いますね。
例えば「食事はむちゃくちゃで、おまけに運動もしていないけどそれでも太らない」人もいれば、「食事に気を使い、運動もしているけど太ってしまう」という人もいます。
あるいは「毎日饅頭を1個食べるだけで糖尿病になる」人もいれば、「毎日饅頭を10個食べても糖尿病にならない」人もいます。
こうしたあまりに大きな個人差について「なぜだろう」と不思議に思われたことはないでしょうか?
やはりこの「違いがどこにあるのか」が分らないと、とうぜん病気や不具合の根本的な解決ができるはずがありませんから、僕自身はずーっとそのことが気になっていたし「ちゃんと理屈を知りたい」と思ってました。
それをきちんと説明しているのが表題の「カスケード理論」です。
体を修復する優先順位は人によって全く違います
カスケード理論とは、「人によって体を修復する順番が違います」という個人差について説明した理論のこと。
これも先日書いた記事(確率的親和力の話)同様、分子栄養学の専門家「三石巌先生」の理論になります。
そのカスケード理論によると、
体の中では骨が作られたりインシュリンが作られたり皮膚細胞が作られたりと、日々何千何万という修復や健康維持に必要な材料が作られていますが、その材料の作る優先順位が人によって全く違う
そうです。
ですから例えばインシュリンを作る優先順位が高い人はインシュリンをどんどん作ってくれるため、糖尿病になりにくいということが言えるようです。
反対にインシュリンを作る優先順位が低く、最後の最後にまわされてしまうような方は、どれほど糖の摂取に気をつけていたとしても、糖尿病になりやすいということになってしまうようです。
体形についても、「脂肪の分解・排泄の優先順位が低い人は太りやすい」ということが言えるでしょうし、反対に「分解・排泄の優先順位が高い人は太りにくい」ということになります。
これが「個人差」であったり「体質」と呼ばれるものになるというわけです。
カスケード理論はこの優先順位の違いについて説明したものであり、「栄養素の使われる順番の違いを表した理論」というふうにも認識されています。
優先順位の違いは「遺伝によるものが大きい」
なぜこうした優先順位が人にって違うかと言うと、やはり「遺伝的要因(DNA)が一番大きいだろう」と考えられています。
というのも遺伝子(DNA)は体を作る設計図のことですから、体が持っている修復機能(ホメオスタシス)はそこに書かれている順番の通りに修復材料を作り修復を行っていく事になります。
とうぜん影響は大きいわけですね。
ですから「糖尿病になりやすい家系」「太りやすい家系」「がんになりやすい家系」というのも遺伝的要因の影響がある事は否定できないということになります。
そして遺伝的要因というのは後天的なものではなく先天的なものになりますから、それを変えたり改善させることはほぼ不可能
と言えそうです。
つまり「持って生まれた自分の弱い部分を克服したり強化する」ということは恐らくできないんですね。
だからこそ自分の弱い部分を認識して、意識的にケアする習慣を身に付けることが健康においてはとても大事だということです。
弱点を補える方法「メガビタミン療法」
修復の優先順位を変えたり、自分の弱い部分(遺伝的に罹りやすい病気)を強化したり克服することは出来ないと書きましたが、その上でなお病気や不具合を発生させにくくする方法というが実はいくつかあります。
そのうちの最も効果が高いと思われるのが「メガビタミン」や「高タンパク食」という栄養をたくさん摂るという方法です。
理屈的に理にかなっていますし、実際しっかりした効果を期待することもできる方法になりますので、こちらの方法に関してはまた後日、あらためて詳細説明をアップします。
確率的親和力とカスケード理論を理解した上で「メガビタミン」や「高タンパク食」を覚えて実践していくことができれば、栄養素療法の効果の出方もまったく変わってくるはずですから、栄養素療法に取り組んでいる方や興味のある方はせひ次の記事も読んでいただいて、ご自身の健康維持にご活用ください。
これは絶対役に立ちます。