痩せ薬で落ちるのは脂肪だけではない

最近痩せる薬が日本で話題になっているようですね。

とくにマンジャロという薬の名前はよく聞きますが、ただ本来体型というのは軽く挙げるだけでも

・ホルモンバランス(乱れると必要以上に痩せたり太ったりする)

・体温(低いと脂肪が蓄積しやすい)

・ミトコンドリア(エネルギー産生の場であり体型にも関与する)

・食事(糖や脂質を摂りすぎると太る)

・運動(運動不足になると脂肪がつきやすくなる)

・腸内細菌(菌バランスが崩れると体型も崩れる)

・肝機能(低下すると痩せたり太ったりしやすくなる)

・老化(筋肉量や体温が低下するため太りやすくなる)

といった複数の要素の相互作用によって決まってきます。

つまり「太るのには太るだけの」、あるいは「敢えて太らなければならない何かしらの理由がある」ということであり、にもかかわらずそうしたことは考慮せずに薬の力だけで体重を落とそうというのは、どう考えても身体の仕組上無理のある話なんですよね。

ですから安易に薬だけで痩せようとすると、必ずといって良いほど副作用が出てきます。

現在話題になっている痩せる薬だって、決して余分な脂肪だけを都合よく消してくれるわけではなく、食欲を抑えたり、胃から食べ物が排出される速度を遅らせたり、血糖値に関わる仕組みを動かしたりすることで食べる量を減らし、体重を落としていきます。

その結果、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などが起こることもありますし、食事量が大きく減れば身体に必要なたんぱく質やビタミンやミネラルまで不足します。

そうなると体重は減ったとしても脂肪だけでなく筋肉まで一緒に失われることにもなってしまいますから、決して良い痩せ方にはならないということです。

しかもです。

その上さらに気になるのが「やせ薬は肝機能を低下させる可能性がある」という話があることで、というのも「肝機能が極端に低下すると人間は強制的に痩せるように出来ている」のですが、肝臓というのは体全体の健康を一手に担っている臓器になるため、その機能が低下してしまうと確実に痩せることが出来る代わりにあらゆる不具合が発生するようになってしまいます。

抗がん剤を使うと痩せてしまうのも正にその典型例になりますから、そう考えると薬を使って痩せることの怖さというものが少し理解でき始めるのではないでしょうか?

健全な努力なしに痩せようとするのは、私は絶対にやめておいた方が良いと思いますね。

おそらく失うものの方がはるかに大きくなりますから。

ちなみに肝機能が低下するとどうして痩せるようになるのかというと

  • 肝臓で栄養をうまく処理・貯蔵できず、身体に必要なエネルギーを確保しにくくなる
  • 食欲の低下や吐き気などによって、食べる量が減る
  • 胆汁の分泌などが低下し、脂質や栄養を十分に吸収しにくくなる
  • エネルギー不足を補うため、体脂肪の分解が進む
  • さらに筋肉のたんぱく質までエネルギーとして使われ、体重と筋肉量が減少する

といった理屈があって、つまり肝機能が落ちて痩せるというのは身体が脂肪や筋肉などの身を削りながら何とか今の状態を維持しようとしている結果であり、抗がん剤治療で見られる極端な痩せ方も、身体のすべてを消耗し尽くしてしまった先に起きてしまういわば極限状態の現れかもしれないということです。

肝機能が低下すると痩せるというのは詰まるところそういうことですし、痩せ薬にはそういったリスクが潜んでいる可能性があるということですから、そのことはどなたにおかれてもしっかり認識されておいた方が良いですね。

世の中そうそう都合の良い話なんてありませんから。