暑い時期に必須の栄養成分「ファイトケミカル」の健康に良い効果を知っておくことはとても大事です


ファイトケミカルとは植物に含まれている色素の部分の事。
トマトのリコピンとかブルーベリーのアントシアニンなどが有名ですね。

そのファイトケミカル。
おおまかに言うとコンクリートや金属をもボロボロにしてしまうこともあるという強力な破壊光線「紫外線」から体を守ってくれる健康上非常に重要な栄養素の一つになります。
そしてその紫外線から体を守ってくれる作用は、現代人が抱えるじつに様々な病気や不具合の予防・改善にも繋がるものがあるので、その具体的な作用や効果について少し紹介してみます。

特にこの日差しが強い時期の紫外線はその危険度が飛躍的に高まりますから、それに合わせてファイトケミカルをしっかり摂取していくことの必要性の理解にお役立てください。

■高い活性酸素除去力

ファイトケミカルには紫外線によって発生してしまう活性酸素を強力に除去する力が備わっています。
活性酸素は基本的には免疫機能の一部になりますが、必要以上に増えてしまうと正常細胞を傷つける原因にもなってしまい、これがあらゆる病気の根本原因の一つともされています。
夏場の強烈な太陽の光を浴び続け、活性酸素だらけになっているはずの植物が何の問題もなく元気に育つのは、植物自らがこの強力な抗酸化成分であるファイトケミカルを自ら作り出して身を守っているからで、そのファイトケミカルを摂取することで人間も植物同様にあの強烈な紫外線や活性酸素から身を守ることができるようになります。

■細胞の酸化を防ぎます

その高い抗酸化力によって得られる大きなメリットの一つが細胞酸化の抑制です。
とくに老化防止や血管劣化の防止に役立つと考えられ、αカロテンのクリプトキサンチンやクチナシの種子やサフランに含まれている黄色の天然色素クロセチンなどにその効果があるとされています。
またトマトのリコピンなどは動脈硬化予防に効果があることが確認されています。
細胞が酸化気味の人は静電気が起きやすいため、「私は静電気が多い」と感じられている人はこれらのファイトケミカルを意識して摂取されてみると良いと思います。
続けて摂取していく中で静電気が治まってくるようであれば、老化や血管劣化などが抑えられていると考えて良いのではないでしょうか。

■シミやくすみの原因を除去

シミやくすみの原因となるのが、紫外線を浴び続けることによって生み出されてしまう黒色色素メラニン。
とくにプルーン・りんご・ローズヒップなどに含まれるアントシアニジンや、ヘマトコッカス藻に含まれる赤っぽい色素のアスタキサンチンにはこのメラニン色素の生成を抑制する働きがあると考えられ、美容に役立つ成分として注目されています。
紫外線によって傷ついた肌を回復させ、肌を美しくする保つために、ファイトケミカルはとても有効な栄養素とされています。

■がんの抑制にも効果的です

がんの予防や治療において特に重要とされている要素の一つが「活性酸素の除去」になります。
なぜならがんを発症してしまう根本原因の一つに、ほぼ間違いなく活性酸素が関係しているからです。
じっさい「ファイトケミカルが持つ抗酸化力はがんにも良い効果が期待できる」と言われているのは有名な話ですし、何よりβカロテンやリコピンには抗がん作用に役立つ働きがあることも確認されています。
特に胃がんや皮膚がんといった活性酸素がより多く発生しているであろうがんには尚のことファイトケミカルの持つ抗酸化作用が役立つと思われます。

■糖尿病の改善にも効果的!?

前述のヘマトコッカス藻に含まれるアスタキサンチン。
大豆やヤジンセンなどに含まれるサポニン。
クランベリーなどに含まれるプロアントシアニジンなど。
ファイトケミカルは糖尿病の予防や改善に効果が期待されているものが多数存在しています。
その中には臨床データが取られていて実際に効果が認められているものもありますから、積極的に植物の色素成分を摂取することが、糖尿病の予防や改善に繋がる可能性を示唆しています。

■血流改善効果

ファイトケミカルの中には、血流を改善する効果が確認されているものがあります。
クロセチン、ビルベリー、エビ・カニ・鮭などに含まれる最強の抗酸化成分アスタキサンチンなどはその代表的なものになります。
血流の滞りは体温を下げ、老廃物の蓄積を生み、体の各所で酸欠や栄養不足を生み、あらゆる生活習慣病の原因となってしまいますが、ファイトケミカルを摂取することによってその改善を図ることが可能になります。
ビタミンE・EPA・DHA・イチョウバエキス・酵素なども血流改善には良いとされていますが、ファイトケミカルも非常に有効な方法の一つとなります。

■緑内障や白内障などにも効果的

前述のクロセチン。
マリーゴールドに含まれるルテイン。
アスタキサンチンには緑内障や白内障に効果があることが確認されています。
またアントシアニン(ブルーベリーやカシス)には眼精疲労に役立つ成分が。
ルテイン・クロセチン・ゼアキサンチンには加齢黄斑変性症に役立つ成分が含まれています。

緑内障や加齢黄斑変性症については一度発症してしまうと症状を改善させることは難しいため、何よりも予防が重要になります。

その予防に有効なルテイン・アスタキサンチン・クロセチンなどは、健康的な目を維持し続けるためにも日常的に摂り続けておきたいファイトケミカルになります。

■他にも複数のファイトケミカルがあります

ファイトケミカルにはここでご紹介した以外にもまだまだ種類があり、それぞれに特有の効果や作用が備わっています。
そしてそれらの効果や作用も体にとって良い影響をもたらすものがありますので、良ければネットなどを叩きながらご自身でも一度調べてみてください。
自ら進んで獲得する知識は実生活の中で必ず役立ちますから。