高タンパク食には注意しなければいけないことがたくさんあります

随分前に「タンパク質をたくさん摂らないとビタミンやミネラルが役に立たない」ことについて記事をあげていたのですが、その記事の最後に「高タンパク食には注意しなければいけないことや、知っておかなければいけない事がいくつかあります」「改めて別記事で解説します」と書いていながら、その別記事をあげるのをすっかり忘れていました。

ですので少し遅くなりましたが、前回記事のおさらいもしながら高タンパク食の注意点や知っておかなければいけないことについてご案内していきます。

タンパク質についてのおさらい

■「タンパク質」とは体の原材料の事

タンパク質とは、アミノ酸が100個以上つながったもののことを言い、筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの主要成分であり、ホルモン・酵素・抗体(免疫)などもタンパク質から作られています。

つまり人間の体は全身全てタンパク質から出来ているという事になります。

■ギリシャ語では「最も重要な」という意味になります

タンパク質を英語表記にすると「プロテイン」という呼び方になりますが、その語源はギリシャ語の「プロテイオス」で、「最も重要な」という意味になります。

このことからもタンパク質が如何に体にとって重要な栄養素であるかが分かるのではないでしょうか。

■タンパク質はビタミンやミネラルが揃っていて初めて活用される

ビタミンやミネラルは、極端な表現をすればタンパク質を加工するための道具のような一面があります。そのためビタミンやミネラルが揃っていなければタンパク質は全く活用されません。

その辺りのことを前回記事では

ビタミンやミネラルを活かすためにタンパク質をしっかり摂りましょう

と解説したのですが「逆もまた然り」ですから、その点はよく覚えておかれると良いと思います。

■現代人にとって最も足りていない栄養素の一つがタンパク質

その上でですが、厚労省が公表しているデータからも分かることですが、現代日本人はタンパク質の摂取が全く足りていません。

冒頭でも記載した通りタンパク質は体の原材料ですから、不足するとあらゆる病気や不具合の原因になってしまいます。

慢性的な病気や不具合の裏側には必ず栄養不足が潜んでいますから、何かしら体の不調を抱えている人はビタミン・ミネラル不足は元より、タンパク質不足の可能性についても疑ってみた方が良いでしょう。

■特に重要なのは動物性タンパク質です

その理由については前回記事に記載していますのでそちらをご確認ください。



高タンパク食による危険性と注意点について

ここからはタンパク質をしっかり摂取する上において必ず伴ってくる「タンパク質の危険性と注意点」についてまとめてみます。

■血がドロドロになります

プロテインを飲んでいる人ならわかりますが、タンパク質は粘着性の塊のような栄養です。

そのためタンパク質を大量に摂取すると血がドロドロになり、必要以上に血圧が上昇。

心臓や血管に負担がかかってしまう可能性があります。

タンパク質は適量を摂る分には血管を強くして血圧を下げる効果があることが確認されているようですが、摂り過ぎには高血圧の注意が必要になります。

■肝臓や腎臓に負担がかかります

タンパク質は体内で分解されてアミノ酸という栄養素に変換されます。

このアミノ酸が筋肉や皮膚などの原材料となっていくわけですが、必要以上に摂取してしまったアミノ酸は尿素窒素などに分解されて体外に排泄されることになります。

この分解作業の負担を強いられるのが肝臓や腎臓になります。

肝臓や腎臓は毛細血管の塊でもあるのでドロドロ血の影響によって血流が滞りやすくなる問題も抱えていて、タンパク質を多く摂取する際には特に注意していおきたい臓器になります。

■腸内環境を悪化させます

湿度と気温が高い密閉空間中で肉を放置しておくと、すぐに腐敗してしまうことは容易に想像できると思います。

腸の中というのは正にその湿度と温度が高い密閉空間にあたり、その空間の中に大量のタンパク質が送り込まれてくれば、腸内でタンパク質が腐敗し、腸内環境を悪化させてしまう原因となってしまいます。

よく「動物性タンパク質は体に良くない」という話を聞かれると思いますが、その理由がこちらになります。

適正な量の摂取であれば問題ありませんが、過剰な摂取が続く場合は腸内環境の悪化や、それに伴う便秘などの症状に注意しておく必要があります。


安全にタンパク質を摂る方法について

前述の危険性や注意点を踏まえた上で、それらの問題をいかに引き起こさせずにタンパク質をしっかり摂取できるようにするかについてご案内します。

■お腹の調子を見ながらタンパク質の摂取量を調整する

タンパク質を多く摂取している中で便秘や下痢が続いたり、ガスの臭いがきつくなったり、或いはお腹の不快感が続くような場合は、しばらくタンパク質の摂取を控えて様子を見る方が無難です。

3~4日控えてみて調子が戻るようなら、タンパク質の過剰摂取が疑われます。

■食物繊維をしっかり摂る

誰もが知っている腸内環境を整えるための最もポピュラーな方法です。

食物繊維をしっかり摂ることで腸内の過剰なタンパク質を取り除くことが出来ると考えられます。

タンパク質をしっかり摂取する際には欠かせない栄養素の一つになります。

■水素水や酵素の多い食べ物をしっかり摂取する

水素水や酵素には血をサラサラにする効果を期待することが出来ます。

トレーニングジムではプロテインの摂取とともに必ずと言っていいほど水素水の摂取もすすめられますが、それは活性酸素除去のためだけでなくドロドロ血を防いで必要以上に血圧が上がらないようにするためでもあります。

水素水がない場合は水をしっかり飲むだけでも一定の効果を期待することが出来そうです。

■ビタミンやミネラルをしっかり摂取する

少々多めにタンパク質を摂取したとしてもビタミン・ミネラルが必要な種類・必要な量揃っていれば、肝臓や腎臓での代謝・や分解がスムーズに行われ、体に悪影響を及ぼすような副作用的な問題は発生しにくくなります。

ですからビタミンやミネラルは非常に重要。

タンパク質の持つデメリットを打ち消し、メリットだけを引き出すためには絶対不足させてはいけません。



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