安全な洗浄剤の代表的なものの一つに、重曹やクエン酸があります。
●口に入れても無害だから
ということと、
●汚れを落とす洗浄力に優れているから
という事に加え、
●安価で手に入りやすい
というのが主な理由になると思うのですが、だからといって安全を謳う洗剤に重曹やクエン酸が使用されていないこともよくあります。
その理由は各社それぞれにいろいろあると思いますが、ソニア洗剤を設計された清水和夫先生によれば
・重曹やクエン酸は一定の条件下であれば大きな洗浄力を発揮することもありますが、条件が整っていない場合は大した洗浄力が発揮できないこともあります。
・また確かに健康上に於いては安全なものではありますが、排水する際に配管を僅かながら痛めてしまうというデメリットがあって、配管が痛んでしまうとその破片が川や海に流れてしまい、それが環境汚染に繋がってしまいます。
・そのような理由からソニア洗剤ではどの製品にも重曹やクエン酸は使用していません。
ということでした。
「なるほどそういうことか」
といった所ではないでしょうか。
ネットや書籍などでは
どんな汚れでも落とせて安全な超万能洗浄剤
的な謳われ方をされることの多い重曹・クエン酸ですが、専門家から見ればやはり一長一短があり、使い所と使い方を必要とするものであるようです。
本当にあらゆる面において優秀で万能な洗浄剤であればこれほど多くの種類の洗剤が世に出回るはずがありませんから、考えてみれば当然のことですね。
それにしても重曹やクエン酸を排水すると配管を痛めて環境汚染に繋がってしまう可能性があるというのは僕にとっても意外なお話でした。
「重曹やクエン酸は、体に安全なものであるから環境にも安全だろう」
などと勝手に思い込んでいましたが、如何に素人が間違った思い込みで物事を判断しているかということがよく分かりましたし、専門家によるあらゆる角度から検証されたお話を聞いておくことの大切さが理解できたように思います。