栄養素はチームで働くため、必要の無い栄養素なんてありませんし、またどの栄養素も重要であることには変わりはないのですが、とは言え「中でも特別重要度の高い栄養素」があるのも間違いのない話です。
その内の一つがビタミンCで、
ビタミンCは人間の体内で作ることが出来ない栄養素の一つ
になります。
そのため食事で摂取するしか補給する方法がありません。
またビタミンCは水溶性ですから体内に貯蓄することが出来ません。
そのため脂溶性の栄養素などと違って小まめな摂取が必要とされています。
その上ビタミンCはストレスを受けるとすぐに消費されてしまう栄養素でもあるため、
ストレスの多い現代社会においてはいくら気を付けてこまめに摂取していたとしてもいつの間にか足りなくなってしまっている栄養素
としても知られています。
ですから栄養学に詳しい人ほどビタミンCをしっかり摂ることの重要性を訴えられますし、また基本的にはサプリメントを推奨していないような人でも
「ビタミンCだけはサプリメントで補給した方が良い」
と言われる程です。
ビタミンCを必要量を満たし続けるのはそれほど難しいという事です。
そしてそのビタミンC。
一般的には「風邪に効く」とか「抗酸化作用が強い」といったイメージを持たれている方が多いと思いますが、じつは他にもたくさんの働きを行っている栄養素であり、健康上において非常に重要な役割を担っています。
今回の記事ではそれら多くの他の働きについてご紹介していきますので、良ければ是非目を通してみてください。
ビタミンCが満たされなくなるだけで、どれほど体の機能に影響が出てくるか知っていただければと思います。
①ヌクレオチドの生成と調整に関係
(ヌクレオチドとはDNAやRNAを作る原材料のようなもの)
②プロスタグランジンの生成と調整に関係
(プロスタグランジンとは血圧や筋肉の収縮などに関わるホルモン)
③インターフェロンの生成を促し活性を高める
(インターフェロンとは免疫の調整やコントロールに関わる物質の名前)
④水酸化反応に関与
(水酸化とは様々な物質の安定化に繋がる反応と考えてよいと思います)
⑤酸化還元に関係
⑥活性酸素除去
⑦酸化したビタミンEを再生
⑧コラーゲンの生成と維持
⑨薬物代謝系に関わる
⑩副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)やカテコールアミンの生成と維持
⑪糖の代謝に関係
⑫インスリンに似た血糖低下作用を有している
⑬アミノ酸の代謝に関係
⑭メラニンの生成を抑制
⑮葉酸の代謝に関係
⑯カルニチンの生成に関係
⑰鉄の吸収を促進
⑱鉄を含んだたんぱく質の生成と代謝に関係
⑲カルシウムの吸収と代謝に関係
⑳骨代謝や骨芽細胞(骨を作る細胞)の分化・増殖に関係
㉑抗ヒスタミン(抗アレルギー)作用
㉒悪玉と言われるLDLコレステロールを減少
㉓善玉と言われるHDLコレステロールを増加
㉔中性脂肪を減らす
㉕血圧上昇の抑制
㉖血液凝固因子フィブリンの溶解性を高める
㉗免疫機能の増強
㉘寒冷抵抗力の増強
㉙脳機能に関係
㉚尿酸低下作用
㉛抗炎症作用に関係
㉜金属キレート作用
(キレートとは有害な金属を排泄したり有益な金属の吸収に役立つ作用の事と考えていただければよいと思います)
㉝利尿作用
㉞鎮痛作用
㉟ウィルスを不活化させる
㊱殺菌作用
㊲超発がん物質ニトロソアミンの生成を抑制
㊳がん現生の不活作用
㊴抗腫瘍作用
如何だったでしょうか?
私の抱えてる不具合、もしかしてビタミンCの不足が原因かも!?
なんて思ってしまう項目もあったのではないでしょうか。
ここで挙げたのは代表的な作用だけで、他にもまだまだCの持つ作用はあるそうですから、ビタミンCが人間の体にとってどれほど重要度の高い栄養素であるか理解できたと思います。
以前の記事にも書きましたが、人間の体にとって必要とされる栄養素は現在分かっているだけでも118種類もあると言います。
ですが、さすがにそのすべての栄養素の作用や重要性を理解するのは難しいと思いますので、まずはビタミンCの事だけでも詳しくなっておくことをお勧めします。
有難いことにCのことが分かるだけでも栄養の事って詳しくなれるものですよ。