アルツハイマー病の症状悪化を度抑制することが出来る
というレカネマブ。
やたらテレビや雑誌などで紹介されまくっているように思うのですが、もう少し厳密に言うと
症状の進行を2割~3割程度遅らせることが出来るだけで治るわけではない
ということですから、そこまで話題にするほどの薬なのかと個人的には甚だ疑問を感じます。
むしろ
何らかの意図があって無理やりにでも広めようとしているんじゃないの
といった感じで僕などは疑ってしまうので、こういう「夢の新薬」的なものは気を付けたほうが良いとさえ思っています。
だけどそれは何も「何となくそうヤバそうだから」などという直感的なものだけで言っているのではありません。
実は8年ほど前に介護施設に勤めていた際、ある利用者さんがアルツハイマー病を予防する新薬の治験モニターに参加して、その結果だんだんおかしくなっていってしまった姿を見たことがあるからです。
アルツハイマー病の新薬の治験モニターに応募してな
わしその薬を飲んでみることにしたんや
と最初は喜んでその治験に参加されていましたが、治験開始から2~3カ月ほど経つと性欲的な部分の抑制がうまく効かなくなり、以前だったら話されなかったような単語であったり会話内容が見られ始め、人格が少し変わられてしまいました。
すごく性格の良い方で紳士的な方だったから、傍目で見てて少し悲しくなったことをよく覚えています。
ほかの同僚や看護師さんたちも
脳をコントロールする新薬なんて止めた方が良いんじゃない
と言われていましたが、ほんとその通りでやっぱり薬でうまく調整できるようなものではないですね。
以前の記事にも書きましたが、薬は大前提として「毒」の部分がありますから、良い効果も期待できる反面、必ず副作用の危険性が付きまとうことは避けられません。
その副作用が
「ここならちょっとくらい出ても大丈夫でしょう」
という所にほんのわずかに出る程度ならまあまあ許容範囲として受け入れることも出来ますが、その副作用が脳に出てしまうのは個人的には到底許容範囲とは思えません。
いまだ心の病だって治せるどころか薬を飲むほど時間の経過とともに症状は悪化していくくらいですから、脳を薬で調整しようとすること自体僕は無理があると考えています。
だけどテレビで大々的に「これは凄い可能性を秘めた薬です」的に紹介されるとそれを真に受けてしまう人が多いんですよね~。
開発国のアメリカですら一年間にかかるレカネマブの費用は350万円くらいらしく、金額負担もとてつもないものになるのに得られる効果はほんのわずかで、でも何かしらの副作用の危険性は避けて通れません。
良い事ばかり謳われていますが、そういうものほどよくよく注意して見るべきではないでしょうか。
うまい話ほど危険も潜んでいるものだと思います。