コンビニなどでよく見かけていたフランス産のミネラルウォーター「ボルビック」ですが、最近見なくなったと思いませんか。
じつはボルヴィックがあまりにも売れるし、また儲かる(原価はタダみたいなものですもんね)からということで過剰に汲み過ぎてしまった結果、今はほぼ枯渇してしまったそうです。
だから日本での販売もすでに終了してしまいました。
「どれだけ馬鹿みたいに汲み上げたんだ」
って話ですね。
源泉地では数か月間水が全く湧き出てこない
こともあるほどの状況になっているといことですから、日々とんでもない量を汲み上げ続けていたということでしょう。
これがもとの水量に戻るまで、一体何年かかるのか。
10年や20年で回復するならまだいいですが、何百年・何千年とかかるようならどうするんでしょうね。
すでに今でさえミネラルウォーターの販売ができなくなっただけならともかく、それに併せて農業用水も不足してしまい、作物を育てることも出来なくなったことから、
地元の農家さんは大打設撃を受けるし、
地元住民は食料が手に入りにくくなるしで、
地域全体の生活に大きな被害が出ている
ということですから、一時的な儲けだけに走ってしまって資源を過剰に採取し続けることがいかに取り返しのつかない問題を引き起こしてしまうかが、よく分かる事例ではないかと思います。
近年は「SDGS」とか「持続可能な社会を」なんてきれいごとばかり叫ばれていますが、実際は大企業の利益ばかりが優先されて全く自制が効いていないわけですから、聞けば聞くほどあきれるキャッチフレーズです。
ほんとに環境のこと考えて地球にやさしい活動を行ってる会社なんてどれほどあるのやら┐(´д`)┌
「環境問題は金もうけのための手段であって本気で取り組んでいる会社なんて殆どない」
という話はよく聞きますが、きっとそのその通りなんでしょうね・・・・・( ̄▽ ̄)
だけどそれは何も海外に限った話ではなく、日本に於いてもそうした問題がどんどん出始めていて、霧島地方も今まさに同じようなことが起き始めているそうです。
というのもいつも洗剤などを買ってくださる方が宮崎出身の方なのですが、先日も製品のお届けに伺った際に雑談をしていると
「いま霧島の辺りって地盤沈下が進んでるって知ってます?」
「霧島ってミネラルウォーが有名でしょ」
「そのミネラルウォーターがよく売れるからってどんどん汲み上げてるみたいなんですけど、そのせいで地下水がどんどん減っちゃって」
「その影響で地盤沈下が起きてるみたいです」
「やり過ぎですよね」
と教えていただきました。
水が豊富だと思ってた日本でも、知らないところでそんなことになり始めてるんだから、ボルビックの話はぜんぜん他人ごとではなさそうです。
ましてやもうすでに地盤沈下が起こり始めているということですから、これから先地元の方々の生活にも大きな影響が出てくるかもしれません。
そうなるとこれまたほんとに大変なことですね。
僕が地元住民の人間だったら絶対納得いきません。
他にも熊本の菊陽町に台湾企業の超巨大半導体工場ができることが以前から騒がれていますが、半導体は水を大量に使うことで知られています。
そして熊本は地下水が豊富な上に水質も非常に良いことからその建設地に選ばれたみたいですが、これも何十年かすると地下水の枯渇問題が出てくるのではないかと懸念している人も多く、すでに今から心配の声が絶えないような状況になっています。
大半の人は大規模半導体工場がやってくることで雇用が生まれ、久しぶりに景気回復のきっかけになるのではと喜んでいるようですが、そんな目先の利益に惑わされて本当に大事なものを失ってしまわないか。
僕はそちらの方が心配だし気になってしょうがありません。
確かに経済が活性化して収入が上がることは良いことですし大事なことではあると思いますが、それによって失われる自然は下手をすると一生元に戻らないこともあるでしょうし、地域の方々の生活がそれによって成り立たなくなっていく可能性もあるわけで、お金だけで物事の価値を判断してしまうことの愚かさを後になって味わうことにならなければ良いなと思うところです。
熊本市内~阿蘇には何度か行ってみたことがあって、熊本の自然の美しさにはいつも感激させられていましたから、あの自然が失われていくかもしれないと思うと何とも言えない気持ちになります。
霧島には行ったことはありませんが、きっと熊本に負けないくらいのきれいな自然が残っていると思います。
経済も大事ですが、人の手では生み出すことのできない自然を保護していく気持ちや姿勢も大事だと思うので、こういう話をきっかけに本当に守るべき価値のあるものについて考え直すことが必要ではないでしょうか。
少なくとも利益を第一に物事を考えてしまう今の世の中の価値観は絶対に間違ってますね(^_^;