一般的な粉末洗剤が「絶対溶けない理由」について

液体洗剤に比べると、粉末洗剤の方が圧倒的に洗浄力が高い

ため「やっぱり洗剤は粉末の方がいい」と考えられている方はけっこういらっしゃいますね。

しかし一方で「粉末洗剤は溶けにくいし、溶け残った塊は塊が服に付いたりクロカビの原因などになったりするから、何とかならないだろうか」と困られてる方も多くおられます。




この粉末洗剤の溶けない問題。

原材料名のところを見ていただくと分るのですが、じつは粉末洗剤の多くに「アルミノけい酸塩」が使われていることが一番の理由なんです。

なぜなら言うまでもなくアルミは金属に属する物質ですから水には溶けません。

ということは当然アルミノけい酸塩を使った洗剤も溶けるはずがありませんね。

なんならお湯を使っても無理だということです。



「何で溶けないんだ?」



ではなく



「溶けなくて当たり前」



だったけわけです。






ではそんな問題を抱えたアルミノけい酸塩。

なぜ使用されているのかというと、

●湿気対策
●洗浄力の向上

などのメリットがあるうえ、非常に安価であることが理由のようです。

デメリットもあるけど、ちゃんとしたメリットもあるから使っているという所でしょうか。




とはいえ個人的にはもう少し、企業の運営上やむを得ない理由があると考えていて、

「洗剤は販売価格が300円以下でないと買ってくれない人が殆ど」で、その価格を実現するためには安価な原材料を使用せざるをえないという現実があります。
「だから溶けないと分っていてもアルミノけい酸塩を使用せざるを得ない」というやむを得ない事情と苦渋の決断が、メーカー側にもあるのかな

と思ったりもします。

規模が大きく従業員の人数が多い企業だと、こうした経営優先の判断をせざるを得ない面があっても無理のない事かもしれませんね。




まあしかし、アルミノけい酸塩自体も含め溶け残る洗剤は健康や環境にとっては悪影響でしかなく、可能な限り使用量を減らす方が良いことは間違いありませんから、そこは企業だけでなく消費者側の意識の向上とニーズ変化も必要だろうと思ったりもしています。




いずれにしても買い求めやすい価格帯の粉末洗剤にはほぼ間違いなくアルミノけい酸塩が使用されていて、「絶対溶けません」ということだけでも知る人が増えばと思い書いてみました。




直接ご自身の目で確かめてみるとまたさらに意識も変わると思いますので、スーパーやドラッグストアに行かれた際はぜひ粉末洗剤の原材料名をみて、アルミノけい酸塩の記載を確認してみてください。