胎児の発育にも影響!? 血栓の原因「ホモシステイン」を知っておきましょう

ホモシステインとは「体にとって害のあるアミノ酸」の事です。

必須アミノ酸であるメチオニン(肌・髪・爪などの原材料)が代謝される際に生成されますが、血中に蓄積すると動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中などあらゆる病気につながることで知られています。





また胎児への影響も大きく、

神経管閉鎖障害による
 ・無脳症
 ・学習障害
 ・知覚障害
 ・嚥下障害
 ・麻痺などの感覚障害
 ・排泄障害
 ・関節拘縮症
 ・内反足

などを引き起こすことも言われているので、妊活中や妊娠中の女性は特に注意が必要とされています。





ほかにも先日亡くなられたアントニオ猪木さんが患らわれていたという難病のアミロイド―シス。

この病気は異常なたんぱく質がさまざまな臓器に沈着して障害を引き起こす疾患だそうですが、ホモシステインも言わばタンパク質の一種です。

ですからもしかしたらアミロイド―シスという病気の根本原因も、このホモシステインにあるのかもしれません。






そんなホモシステインですが、体に悪影響を与える前に再度メチオニンへと作り替えて、無害化・再利用化することが可能で、そのために必要なのが

・葉酸
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・酸化マグネシウム

という4つの栄養素になります。
これらの栄養素がホモシステインをメチオニンに作り替えてくれる栄養素だからです。




言い換えると、

これら4つの栄養素が不足もしくは枯渇していると、ホモシステインが血中に蓄積し、あらゆる臓器に影響を与え、さまざまな不具合や病気に繋がっていく

ということです。





そしてビタミンB6・ビタミンB12・葉酸は、腸内の善玉菌が作ることでも知られている栄養素ですが、現代日本人は便秘もしくは下痢の人が非常に多く、腸内環境が悪い人だらけというのが現状ですから、おそらく必要量足りている人も少ないであろうことが予想されます。




妊活中や妊娠中には葉酸を積極的に摂取するよう厚労省が公に推奨しているのも、現代日本人の腸内環境であったり、ホモシステインの無害化・神経管閉鎖障害の予防という観点から見ると、じつに適切な指南であることがわかります。