もし君たちが世界を変えたいと思ったら何をするか? 映画ペイフォワードに通ずる「善い行いを褒める」というアイデア

「どうすればもっといい政治家が生まれるでしょうか?」
と、こんな質問がある若者から有名タレントに投げかけられました。
もしご自身がこのような質問をされたら、どのように答えるでしょうか。
僕自身はすぐに良い答えが思い浮かばなかったのですが、そのタレントは間髪入れず
「批判ばかりするのをやめて、良い政治活動を行った人を正当に評価したらいいんじゃない」
「善いことをやって褒められれば、それが嬉しくてみんなさらにもっと善い政治を行おうって思うだろうし、人気も出て次の選挙に勝てる可能性が上がるからより頑張るよね」
「だけど頑張っても頑張ってもそれは評価されずに、些細なことでたたかれるしかなかったら、誰も頑張ろうなんて思わないし嫌になってやる気もなくしちゃうよね」
「だから真面目に政治をやろうっていう政治家が減ったんじゃないかな」
「今の日本人はみんな批判し過ぎなんだよ」
というようなことを言われていました。
これものすごく共感できる話で、ほんとに今の世の中褒められることなんて殆どなくて、とにかく批判ばかりですよね。
偏見かもしれませんが、とくに企業勤めや部活動などをしてたときに、より顕著にそういうシーンに出会うことが多かったように思います。
僕自身は褒められることも苦手なので「褒めて欲しい」という訳でもないのですが、少なくとも何でもかんでも批判される風潮にはうんざりしていますし、善い行いがもっと取り上げられて正当な評価を受ける世の中であってほしいと常々思っています。
さて少し話はそれますが、コロナが騒がれ始めてから、コロナに感染すると「お前がうつしやがった」と他人を非難する人が増えましたね。
僕が子供の頃は風邪やインフルエンザに罹ったとしても、
「うつした人が悪いんじゃなくてうつされた自分が悪い」
「自己管理を行って、風邪をひかない健康な体を作れ」
と言われたものです。
決して他人のせいにするようなことは昔はなかったように思います。
それが日本人の良いところだったし、いい人間関係を築くための先人の知恵のようなものだったと思うのですが、そういう教えも考え方も今は見かけることが少なくなりました。
それどころか今は何でもかんでも他人のせいで「責任をどうとるんだ?」と他人に責任を取ってもらおうとする風潮の方が蔓延しているくらいです。
今回のコロナで僕が一番残念に思うのがこの事で、とにかく日本人同士がいがみ合うとか罵り合う事が減ればいいなと思うのですが、前述の「良い政治家を生み出す方法」の話はそれを回避できるだけでなく、良い人間関係を築くために役立つとても素晴らしいアイデアだなと思いました。
それでふと思い出したのが映画「ぺフォワード」です。
「受けた親切を相手に返すのではなく、誰かほかの3人に贈る」「その3人も、またそれぞれ新たな3人に・・・・」という親切の連鎖で世界を良い方向に変えていくこの物語が、「他人の善い行いを褒めていこう」「その連鎖で世の中を良くしていこう」というアイデアとよく似ています。
映画では、主人公のあずかり知らぬところでその親切の連鎖が拡大していて、社会現象が起きているニュースが流れながら終わるのですが、「善い行いを褒める」というこのアイデアもそうした流れになると良いなと思うところです。
映画ペイオワードでは「自分の手で世界を変えよう」というのがキーワードなのですが、それは現実世界でも同じことだと思うので、僕自身も「褒める」ことを意識して人とのコミニュケーションを心がけることにしてみます。