これも必須の栄養学理論 「パーフェクトコーディング理論」

パーフェクトコーディング理論とは「栄養素同士の相性」のこと

意外かもしれませんが、


人間に相性があるように、栄養素にも相性がある




そうです。



ですから相性の良い栄養素で体内を満たすことができれば、少量の栄養摂取でも栄養不足に陥りにくく、健康状態を保ちやすくなりますし、病気や不具合も回復しやいということになります。


反対に相性の悪い栄養素で体を満たしてしまうと、数ほどの働きが期待できないため、いくら栄養摂取を行ったとしても栄養不足に落ちりやすく、健康維持が難しくなり、病気や不具合の回復も難しいということです。



同じ量の栄養を摂取しても効果を感じる人もいれば効果を感じない人がいるのも、一つにはこの栄養素同士の相性が関係していることが理由として考えられます。


栄養素の相性について知っている人は相当深く勉強しているか、マニアな人以外は殆どいませんから、この事を知っておくだけでも「他のどの人よりも栄養を深く理解できている」と思ってもらっていいと思います。



栄養素同士の相性の良し悪しは○○で決まる!?

「では栄養素同士の相性は何で決まっているのか?」

というと、これもまた意外なことに「栄養素そのものに原因があるわけではない」ようです。




なんとパーフェクトコーディング理論の説明によると「遺伝」で決まるそうです。




個人的には「天然の栄養素なのか、合成の栄養素なのか?」とか、「食材の作られ方や産地」などの方に要因がありそうに思っていたのですが、どうやら違うようですね。





何故「遺伝」なのでしょう。



遺伝とは「酵素」のことを指している!?

その答えを出すとき、まず考えなければいけないのが「遺伝とは具体的に何を指しているのだろう?」ということです。


一般的に言われているのは主に二つで、

①体を構成する「タンパク質の設計図」
②栄養代謝に必須の栄養素「酵素の設計図」
(注)

のこととされています。


この設計図がDNAに刻まれていて、親から子へと受け継がれている。

これを一般的に遺伝と言っているわけです。



このうち栄養素の相性に関係していると考えられるのが②の「酵素の設計図」で、というのも酵素は栄養素同士をくっつけたり反応させたりする作用があり、人間でいう所の仲人のような役割を果たしています。


ですからこの酵素が腕利きで成約率の高い仲人さんであってくれるなら、栄養素同士がくっつきやすくなるわけですから、それは「相性がいい」ということに繋がります。


しかし成約率の低い酵素であれば栄養素同士のくっつく率も下がるわけですから、「相性が悪い」ということになってしまいます。


その酵素の仲人としての実力が、「じつは遺伝で決まっているかもしれない」ということですから、だから「栄養素の相性を決めているのが遺伝」という結論になっているのかなと推測しています。


この辺りのことについてはパーフェクトコーディング理論の中に詳しい記載がなかったので、これはあくまでも僕の勝手な解釈になりますが、概ね間違っていないと思います。


栄養素療法で結果を出すには大量の栄養摂取が必要?

以前「確率的親和力」という理論について説明した際に、必要な栄養摂取量は人によって大きく異なり、その個人差は最大100倍にもなるというお話を書きました。

そうした大きな個人差が生まれてしまうのも、この栄養素同士の相性がいくらか関係しているのだろう思いますが、いずれにしても大事なことは「必要な栄養素量は人によって天と地ほどの差がある」ということです。



つまり初めの方にも書きましたが、

「少量の栄養摂取で十分必要量を満たせる人もいれば、大量に入れないと全く満たせない人もいる」

ということですから、もし仮に自分自身は栄養素の活用効率が非常に悪いタイプの人間であれば、常識的な量の栄養摂取では健康状態を維持することも病気や不具合を改善させることも難しいということになってしまいます。


僕自身が正にそのタイプで、常識的な摂取量では全く体調維持が出来ませんから、確率的親和力やパーエフェクトコーディング理論を理解すると「すごく納得」いくことが多く、体調の維持・管理がずいぶん楽になりました

もちろん栄養素の大量摂取には注意点もあって、なんでもかんでも多く摂れば良いというものでもありませんが、でも「こういう理論を知っていなかったら、いまだに栄養失調状態が続いて大変だっただろうなあ~」と思います。


ですから「自分はどのくらいの栄養摂取が必要な人間なのか?」ということを知るところから始めることの重要が身に染みて分りましたし、「栄養素療法を行うなら、ここからしか始まらない」ということも分りました。


「何も気にすることなく、ただ食べているだけで十分栄養を満たせる人」なのか、それとも「人の何倍も栄養を必要としている人」なのか。


それを見つけていく作業こそが栄養素療法を行う上で一番難しく、しかし一番重要な要素になると思います。



パーフェクトコーディング理論や確率的親和力について説明しているのも、「自らの適量」を見つけ出すために必要な知識だからで、この知識なしに、「何となく」や「感覚」だけで正解(適量)に辿りつけるほど栄養素療法は簡単ではありませんから、とにかくこういう理論があって、人によっては常識を遥かに超えた量の栄養が必要なこともあるということだけでも知っておいていただければと思います。


そして、自分自身は少量の栄養摂取で十分足りる人なのか、それとも多くの栄養を必要とする人なのかについて、少しでも理解度を上げていっていただければ幸いです。



(注)酵素はたんぱく質の一種のため、厳密にいえば①に含まれます



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