「降圧剤が認知症の原因になっているかもしれない」という説があります。
これは医学界でもずーっと懸念され続けている話で、「血圧が下がると人間の部位で最も高い位置にある脳に血液が届かなくなり、酸素や栄養素が行きわたらなくなる」と考えられるからです。
脳も酸素や栄養素を使いながら活動していますから、むやみやたらに血圧を下げると脳が壊れてしまう可能性があるということですね。
人間は年齢とともに血管が老化して柔軟性を失っていきます。
すると血管の収縮が円滑にいかなくなってうまく血液を押し出せなくなるため、何も対策をうたないままだと血流が悪化して全身に多大な悪影響が出てしまいます。
それを防ぐために自律神経系が血圧を上げることで対応しているのですが、降圧剤はその自律神経系の働きを強制的に抑えてしまうものになります。
極端に血圧が高くなっている時ならそのような措置も必要になりますが、気になるのが140や160程度のそれほど高くない時でも本当に必要なのかどうかということです。
前述のように下手に血圧を下げてしまうとそれが脳を壊す原因になる可能性もあるわけですから、安易に使うべきではないと考える方も多くおられます。
じっさい日本以外の国では降圧剤の使用を控える傾向がみられるようになっていますから、恐らく副作用に関する深刻な臨床データがすでにいくつか出てきているのでしょう。
なのに日本だけはその流れに逆行して降圧剤をより使う方向で動いていて、本当におかしな話です。
認知症の方が年々増えているのも、降圧剤が関係している可能性を私は強く疑っています。