ナルドヘップという博士が提唱した理論によると、
「繰り返し行われる行動や思考が神経回路を強化する」
あるいは
「特定の行動を繰り返すほど、その行動を起こしやすくする回路が作られる」
のだそうです。
ですから
・スマホばかりを見てたらスマホを求めるようになりますし、
・アニメばかり見てたらまたアニメが見たくなる
という訳です。
そしてさらにそれらの行動を繰り返し、やがて「求める段階」をも超えてしまうと、今度は「したい」ではなく「しなければならない」という脅迫に近い認識に変わってしまうそうで、だからずーっとスマホを触っている人は、スマホに通知が来たらすぐに確認しないと落ち着かなくなってしまうのだそうです。
この状態のことこそがスマホ依存であり、依存とはこのようにして作られていくという事です。
繰り返し行われる行動や思考が神経回路を強化するというのは、いわば依存を生み出す脳の仕組みという風に言うことが出来ると思います。
ただ一方で、この脳の仕組みは良い方向に作用することもあり、例えば「わからないことはすぐ調べる」という事を繰り返していくと、分からないことが出てきた時はすぐ調べないと気が済まなくなっていくそうです。
そしてこのすぐに調べるという行為は社会人として活躍していくために非常に重要な要素であり、大成していく人には必ず見られる傾向だとも言われていますから、このような依存であれば非常に有意義なことだという風に言えそうです。
こうした良い依存のことを一般的には「習慣」と呼ぶのだと思いますが、つまり依存ではなく習慣というものを身に付けられている人は、日々繰り返し行っている行動の質が健全なものだということになるのだと思われます。
そう考えると、日々どのようなことを繰り返し行っているのかということを自らが理解しておくことはとても大切なことかもしれませんね。
かくいう私自身についてはこのような月一度の記事を書いたり日々ブログを書くことがこの2年半の継続によって習慣化したわけですが、その結果何も書かない日があると落ち着かなくなってしまいました。また記事を書く際はなるべく間違ったことを書かないよう分からないことや曖昧な事はすぐ調べるようにもなりましたし、色んなお話が書けるよう多岐にわたる情報収集を行うことも習慣化してきました。
そのお陰で僅かながらも知識や知見が広がったような気がしますし、多少なりとも表現力も身に付けることが出来たのではないかとも思いますし、また話の材料に困ることが減って誰とでも会話がしやすくもなりました。
ですから日々何かを書き続けていくことは想像以上に大変な事でしたが、その分得れたものも大きかったと思いますし、そう思えるだけの積み重ねを継続できたことが貴重な財産になったとも思います。
本当に良い経験が出来ました。
それだけに「脳は毎日していることを重要だと判断する」というこの仕組みを常に心に留めておいて、依存ではなく習慣になるような良い積み重ねの継続を、私は大切にしていきたいと思います。