肝臓の上にある小さな臓器「副腎」では、天然のステロイドホルモンである副腎皮質ホルモンが分泌されています。
PM2.5や花粉が多く飛散するこの時期は、その副腎皮質ホルモンによる抗炎症作用によってアレルギー発症の抑制が行われるため特に必要性や重要度が上がるわけですが、ここで気にしたいのが
副腎皮質ホルモンは性ホルモンの原材料にもなっている
という点です。
というのも副腎皮質ホルモンが基になってエストロゲンやプロゲステロン。
あるいはアンドロゲンなどが作られているため、副腎皮質ホルモンが炎症作用を抑えるためにステロイドホルモンとしての役割を多く担うようになってしまうと性ホルモンに変換される数の減少に繋がり、一時的に性ホルモンバランスの乱れが生じるようになります。
そして性ホルモンのバランスが乱れると様々な症状が出始めますが、その代表的な症状の一つが精神的な不安定です。
不安を感じやすくなるとかストレス耐性の急激な低下が見られるようになります。
つまり春先に見られがちなうつや五月病というのは、新たな環境にさらされるといった急激なストレスがかかってしまうことではなく、PM2,5や花粉などの自然環境の影響によってホルモンバランスが崩れてしまうことに原因があるのではないかということです。
ですから今のこの時期にメンタル面が安定しにくい人が多く見られるようになるのも無理もないことで、だからこそそれに応じた対応が必要になるということです。
気合と根性だけではその精神面の不安定さを解消することは難しいですから、体の仕組みやホルモンに関する知識を身に付けながら、如何に自然環境から受ける悪影響を減らしていけるかを考えてみると良いということです。