どこに住んでいても子供の姿が見られる社会であり続けて欲しいと思います

近年各地で小学校の統廃合が進んでいますね。
実は私が住むたつの市も過疎地域に指定されました
そのためか小学校の統廃合が行われることになり、四校を廃校にして一校に集約されることに。
個人的には学校のない地域には若い人が移り住まないだろうと思っているので、無理をしてでも学校は各地に残した方が良いのではないかと考えているのですが、先日知り合いにこの話をしたら、
「お隣の上郡町ではすでに小学校の統廃合によって子供の姿が見られなくなっている地域があり、そうした子供のいない地域は活気がなく益々寂れた雰囲気になっていってる」
と教えてもらいました。
なんでも登下校時に聞こえてくる子供たちの声があるだけも不思議と元気をもらったり活気を感じたりするらしいのですが、複数の学校が一つに統合されてしまうと遠方の子供はバスなどを使っての通学になってしまうため、子供の姿を見ることも声を聞くこともほとんどなくなり、それが地域から元気や活力を奪っていっているということでした。
子供の姿が見えないというだけで、地域の雰囲気がそうも変わるものなのですね。
「分散している学校をまとめることで教員不足などを始めとした問題の解決を図ろう」
という事なのでしょうが、それで地域の活性が失われてよいものなのでしょうか。
思い返せば今から約25年前。
ある日母が交通事故で無くなり、当然のことながら父も姉も私自身も非常に大きなショックを受けたものですが、その母が亡くなった3か月後に姉が長女を出産すると状況が一変。
新しく生まれてきた子供の世話に追われていると悲しんでいる暇などなく、気付けばいつの間にか家の中の雰囲気が一気に明るくなっていました。
今でもその時のことはよく覚えていて、「ああ~この子のお陰で家族が随分救われたなあ」と、生まれてきてくれたことをすごく感謝したものです。
以来、亡くなった人の悲しみさえも吹き飛ばしてくれる子供の存在の有難さをその子を見るたびに思い出してはいたのですが、今回の学校の統廃合によるお話を聞くとなおの事子供の存在の有難さや大切さを思い知らされました。
確かに今は地方自治体の財政は厳しく、なかなか思うように予算をかけられない部分がたくさんあることは承知しています。
ですが子供の教育であったり育てる環境というものは、効率だとか行政の都合だけで決めていいものではないように思います。
子供は両親にっとての宝ではあると思いますが、ある面においてはそれ以上に地域や社会の宝でもあるはずで、少々の無理をしてでも学校の統廃合は可能な限り避けるべきでしょうし、地方から子供を奪うような行為は出来る限り阻止していく必要があると考えます。
私が住んでいるたつの市ではすでにあらゆる事業が動き始めているため学校の統廃合を阻止することはもう難しいと思いますが、これから統廃合を検討されるような地域に於いては本当にそれが必要なことなのかどうか。
子供の姿がみれなくなる地域の10年後20年後はどのような姿に変わってしまうのかをよく考えた上で選択を行って欲しいものです。
一度廃校にした学校を復活させることはそう簡単なことではありません。
それだけに目先の利益だけで安易に学校の統廃合を考えることは止めて欲しいですね。
それよりも、どこにいても子供の姿が見られる地域づくりをこそ大切にして欲しいと思います。