有名な人・権威のある人が提唱する治療法ほど注意が必要だと思います

体を温めれば病気が治る
という話で有名なお医者さんがおられます。
書籍をたくさん出されているし、雑誌やネット記事などでもよく取り上げられる有名な先生なので「ああ、あの人かあ~」とすぐに思い当たる人も多いかと思います。
そしてその先生に直接なのか、あるいはその先生の病院になのかは分りませんが、友達の整体師さんが
「先生の言う通りに体を温めれば、どんな病気がどのくらいの確率で良くなったのですか?」
「そんなデータはありますか?」
的なことを電話で聞いてみたそうです。
勇気あるというかめちゃくちゃ行動力ありますよね。
で肝心のその問い合わせの結果。
返ってきた答えはというと、「お答えできない」といった類のものだったそうです。
政治家のようなお約束の回答ですね。
まあ下手なことは言えないからしょうがないと言えばしょうがないのですが、でもあれだけ書籍やインタビューですごい効果があるようなことを言っているのだから、何かしら具体的な回答はちゃんとするべきですよね。
そこは影響力がある方だけに普通の人以上にその義務があるように思います。
こんな話を冒頭に書いたのは、この方だけに限らずとにかく話を大きく盛って発信をする人があまりに多いからで、
例えば「玄米菜食」とか「肉を抜いたら」とか「このスーパーフードを食べれば」とかで、さも何でも病気が治るようなことを言う人がほんと多いですし、
挙句の果てには「白血病は体を休めたら治る難しくない病気だ」
なんてことを平気で言うむちゃくちゃ有名な医者もいました。
確かにそういうことはやってみた方が良いし一定の効果は期待できる(というかなにやっても最初の半年くらいは効果を実感できますが)と思うのですべてが間違いだとは思わないけれど、問題なのはそれだけでほんとによくなる人なんていうのはどんなに良くてもせいぜい2割。
大抵は50人に一人とか100人に一人程度の確率でしかないということなんです。
ちゃんと筋で確認してみれば現実ってそんなものですから。
慢性化した病気や不具合を治すなんていうのはそんな簡単な事ではないんです。
そんな単純な理論や方法だけでどんな病気や不具合が治るなら、世の中これほど不調で悩んでいる人がいるはずありません。
でも一般の人は「根拠がなくてもこれで治りますよと言い切ってしまう人」「有名な人」「あるいはお医者さんや学者といった権威のある人」の話であれば荒唐無稽な内容であってもついつい無条件に信じてしまう傾向が高いので、だから反ってドツボにはまっちゃうんですね。
病気や不具合に悩む人が減るどころか増え続けているのはつまるところそういう事なのだと思います。
反対に僕自身はいつの頃からか「有名な人・権威のある人・説得力のある人の話ほど話半分で聞きながす」ようにしつつ、だけど彼らの提唱する理論や方法をすべて試してみながら自分に合う組み合わせを模索するようになっていくと、結果的にそれが一番自分にとっての正解に近づけるようになっていきましたし、また周囲で結果を出している人も皆同じでした。
他人の言動や理論にただ従うのではなく、自分なりの創意工夫を行えている人がやはり一番結果を出していますね。
人は千差万別で、生き方も違えばもって生まれた体の特徴も異なります。
ですから「これが正解」みたいな唯一の答えなどというものは存在していなくて、結局のところ一人一人がその時々の状況に応じて正解を作り上げていく事が大切なのだと思います。
月並みな話ですが、すごい方法とかすごい先生などに目を奪われるのではなく、自分で考えて自分で答えを導き出す心構えこそが、健康に限らず何においても物事をうまく進める秘訣ではないでしょうか。
偉そうな言い方かもしれませんが、物事の判断を他人に委ねている間は何も得ることは出来ないと思います。