記憶力と神経伝達物質

年齢を重ねるほど、

  • 顔は思い出しているのに名前が出てこない
  • 冷蔵庫まで行ったけど何を取りに来たのか忘れてしまい扉を閉めて帰ってしまう

等々の現象によって「記憶する力」や「記憶を言語化する力」が衰えていくことを実感していくものですが、この記憶に関する能力が衰えていく理由の一つに「神経伝達物質の分泌力低下」が影響していることが考えられます。

神経伝達物質というのは、言ってみれば

脳から発せられたメッセージや情報が詰まった物質

のようなもので、この神経伝達物質が適量分泌されるからこそ体は都度状況に応じて最適な状態を保つことが出来るようになっているのですが、その分泌力は年齢とともに必ず減少していくことが分かっています。そして写真のように神経伝達物質の分泌量が大幅に低下してしまうと、例えば内臓が上手く動かなくなって病気や不具合を起こしやすくなったり、筋肉が思ったように動かなくなって運動機能低下を起こすといったようなことが起こり始めます。

運動会の父兄参加リレーでお父さんがこけちゃうのも、たいていは神経伝達物質の分泌不足によって足が思ったように動いてくれないことで起きてしまう現象です。(パーキンソン氏病なども神経伝達物質の分泌異常の可能性があるとされています)


これを一般的に老化というわけですが、神経伝達物質には記憶情報も詰まっていますから、老化によってその分泌力が低下するということは「記憶する力」や「記憶を言語化する力」もですし、「学習能力」なども衰えてしまうようです。

出来る事なら維持し続けたい記憶という機能ですが、ある程度の機能低下は仕方がなさそうです。